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ホーチミン7区・フーミーフン エリアガイド|2025年に「7区」が消えた件と住み心地

ホーチミンで日本人が住むエリアといえば、まず名前が挙がるのが7区・フーミーフンだ。日本人学校があり、商業施設と病院が揃い、道が広い——駐在員家族の定番として長く選ばれてきた。

ただし、このエリアには2025年に大きな変化が起きている。「7区」という行政区分そのものが無くなったのだ。

このガイドでは、まずその再編の中身と実務的な影響を整理したうえで、家賃・生活インフラ・通勤事情といった住み心地の話をまとめる。トゥードゥック市のエリアガイドと読み比べると、住むエリア選びの判断材料になるはずだ。

※ 家賃相場と通勤所要時間は、信頼できる一次情報が限られている項目です。本記事では確認できた範囲と、確認できなかった点を分けて記載しています。

2025年7月、「7区」は廃止された

2025年6月16日の決議により、同年7月1日付で「7区(Quận 7)」は解体された。旧7区の区域は、以下の4つの坊(Phường)に再編されている。

新しい坊旧行政区分(統合元)
Tân Mỹ(タンミー)旧Tân Phú坊 + Phú Mỹ坊の一部
Tân Hưng(タンフン)旧Tân Phong・Tân Quy・Tân Kiểng坊 + 既存のTân Hưng坊
Tân Thuận(タントゥアン)旧Bình Thuận・Tân Thuận Đông・Tân Thuận Tây坊
Phú Thuận(フートゥアン)旧Phú Thuận坊 + Phú Mỹ坊の一部

タンフン坊は面積8.54平方キロメートル、人口153,674人(2024年12月31日時点)という規模だ。

フーミーフンは「2つの坊にまたがっている」

ここが実務上いちばん引っかかるポイントだ。フーミーフン(Phú Mỹ Hưng)は行政上の地名ではなく、都市開発区域の通称にすぎない。だから坊としては存在せず、実際にはグエン・ヴァン・リン通り沿いの中心エリアがタンミー坊とタンフン坊の2つにまたがっている

実在する施設の住所表記を並べると、その様子がよく分かる。

施設現在の住所表記
クレセントモール801 Nguyen Van LinhTan My Ward
SC VivoCity1058 Nguyễn Văn LinhP. Tân Hưng
FV病院6 Nguyễn Lương BằngPhường Tân Mỹ (Quận 7 cũ)
Saigon South International School78 Nguyen Duc CanhTan Hung Ward

同じ「フーミーフン」でも施設によって坊が違う。書類に住所を書くとき、宅配を頼むとき、契約書を確認するときは、施設ごとに正しい坊名を確認するのが確実だ。

「7区」という呼び方は今も生きている

行政区分としては無くなったが、日常会話や不動産情報では「7区」が今も普通に使われている。上のFV病院の表記が象徴的で、公式サイトが Phường Tân Mỹ (Quận 7 cũ)旧区名を括弧書きで併記している。「7区 cũ」の は「旧」という意味だ。

つまり当面は、

  • 口頭・不動産情報では「7区」で通じる
  • 公的書類・正式な住所では新しい坊名を使う
  • 併記しておくとどちらでも通る

という使い分けになる。この住所表記の切り替わりは7区に限った話ではなく、スマホ修理店ガイドなどでも同じ混在が起きている。

家賃相場の目安

情報源によってかなり幅があるため、以下は「レンジ」として見てほしい。

7区・フーミーフン専門の不動産サイトの掲載価格:

物件タイプ月額(米ドル)
1ベッドルーム$749〜$900
2ベッドルーム$850〜$1,251
3ベッドルーム$999〜$1,800
ヴィラ 3ベッドルーム$1,700〜$6,000
ヴィラ 4ベッドルーム$2,400〜$4,200
ヴィラ 5ベッドルーム$4,000〜$6,000

ただし個別物件の掲載を横断して見ると、2ベッドルームだけでも月650米ドルから2,700米ドル超まで散らばっていた。築年数・グレード・建物によって大きく変動するということだ。

「2ベッドルームなら月1,000米ドル前後が目安」くらいの粗い感覚で当たりをつけて、あとは複数の仲介に実際に聞くのが現実的だ。部屋探しの進め方はアパート探しガイドにまとめてある。

通勤事情 ── 距離は約5km、所要時間は「実測してほしい」

正直に書くと、所要時間について信頼できる一次情報を確認できなかった

確認できたのは距離だけで、タンフン坊は旧1区(サイゴン坊)から南へ約5kmの位置にある。

渋滞については2019年時点の現地報道で、

  • グエン・フー・トー通りとグエン・ティ・タップ通りの交差点付近でラッシュ時に数キロの車列
  • 橋の工事の影響で通勤に30分〜1時間

という報告があった。ただしこれは7年前の情報で、現在の状況を保証するものではない。

物件を検討するなら、内見のついでに勤務先まで実際に往復してみるのが確実だ。それも朝のラッシュ時に。距離が5kmでも、橋がボトルネックになる経路では時間が読めない。

公共交通は期待しないほうがいい

  • メトロ: フーミーフン付近を通る路線は今回確認できなかった
  • 水上バス: バクダン船着場からフーミーフン方面への路線が計画されたという情報がある一方、現在運航中なのはトゥードゥック市方面のみという記述もあり、情報が分かれていて確認できなかったウォーターバスの現行ルートはこちら

現状はGrabやタクシー、バイクでの移動が基本と考えておくのが安全だ。

生活インフラ

このエリアが駐在員家族に選ばれてきた理由は、必要なものが徒歩圏にまとまっていることに尽きる。

教育

  • ホーチミン日本人学校: 正式名称は「在ホーチミン日本国総領事館付属ホーチミン日本商工会立ホーチミン日本人学校」。1997年開校で、平成29年度時点の生徒数は500人超。所在地は旧タンフー坊(現在のタンミー坊)
  • Saigon South International School(SSIS): 78 Nguyen Duc Canh, Tan Hung Ward

商業施設

  • クレセントモール: 801 Nguyen Van Linh, Tan My Ward
  • SC VivoCity: 1058 Nguyễn Văn Linh, P. Tân Hưng(営業時間 10:00〜22:00)

医療

公園・散策

  • 星の橋(Cầu Ánh Sao): クレセント湖に架かる歩行者専用橋。2010年末開通、全長170m、幅8.3m

トゥードゥック市との比較で見ると

同じく日本人が多く住むトゥードゥック市と比べたときの位置づけを整理すると、

観点7区・フーミーフントゥードゥック市
1区からの距離約5km(南)エリアにより幅がある(東)
日本人向け教育日本人学校が域内
家賃1BRで$749〜が目安7区より低い傾向
街の性格計画的に整備された開発区域開発中の新興エリアが混在

多少高くても、学校と病院と買い物が徒歩圏にまとまっている安心を買う」のが7区、「家賃を抑えて広さを取る」のがトゥードゥック、というのが大まかな住み分けになる。

まとめ

  • 2025年7月1日に「7区」は行政区分として廃止され、タンミー・タンフン・タントゥアン・フートゥアンの4坊に再編された
  • フーミーフンはタンミー坊とタンフン坊の2つにまたがる。施設ごとに坊が違うので住所は都度確認する
  • 「7区」という呼び方は口頭・不動産情報では今も生きている。公的書類は新しい坊名を使い、併記しておくと安全
  • 家賃は情報源により幅が大きい。2BRで月1,000米ドル前後を粗い目安に、複数の仲介に当たる
  • 1区まで約5km。ただし所要時間は確認できなかったので、朝のラッシュ時に実測してほしい
  • メトロ・水上バスは期待しないほうがいい。Grab・タクシー・バイクが基本
  • 日本人学校・インター校・商業施設2つ・FV病院が徒歩圏に揃うのが最大の強み

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