※ 本記事の店舗情報・料金は2026年5月時点のものです。営業時間や料金は変更される場合があります。最新情報は各店舗のSNSや電話で直接ご確認ください。ベトナム語が不安な場合は、宿泊先のホテルフロントに電話確認を依頼するのが確実です。
ベトナムに住んでみて、コーヒーを「ただ飲むだけ」から「産地や豆を選ぶ」段階に入ると、急に世界が広がります。
僕自身はアラビカ豆派で、普段は日本から豆を持ち込んで自宅でドリップしてるんですが、ベトナム産アラビカ(Cầu Đất や Khe Sanh)を試して以来、「ロブスタの国=ベトナム」という思い込みがだいぶ変わりました。ベトナムにもちゃんとアラビカ文化はあるし、スペシャルティのレベルは年々上がってる。ただ、それを知るには産地や焙煎所の知識が必要で、ローカルスーパーの棚を眺めるだけだとなかなか辿り着かないんですよね。
この記事では、ベトナムコーヒーの 産地・豆種・焙煎・抽出方法・専門店・購入方法・お土産選び までを、深掘りでまとめてみました。入門編は ベトナムコーヒー入門ガイド に分けてあるので、注文方法など基本から知りたい人はそちらを先にどうぞ。
ベトナムコーヒーの全体像
生産量・世界での位置づけ
ベトナムは 世界 2 位のコーヒー生産国(1 位ブラジル)。年間生産量は 約 175-180 万トン(2024 年実績、ベトナム税関統計)。
特筆すべきは ロブスタに偏った産業構造:
| 品種 | ベトナム生産比 | 世界での位置 |
|---|---|---|
| ロブスタ(Robusta) | 約 95% | 世界 1 位(世界生産の 40%+) |
| アラビカ(Arabica) | 約 5% | 上位 15 位前後 |
つまり「ベトナム=ロブスタ大国」が世界市場の認識です。日本のドトールや UCC のブレンドにも、ベトナム産ロブスタが大量に使われてます。
フランス植民地時代から始まったコーヒー文化
ベトナムのコーヒー栽培は 1857 年、フランス人宣教師 が持ち込んだのが起源。20 世紀初頭にはフランス植民地政府がプランテーション化を進めました。
伝統的に新鮮な牛乳が手に入りにくかったため、保存可能な練乳(sữa đặc、スアダック) を使う独自スタイルが定着。これが現代の「Cà Phê Sữa Đá(カフェスアダー)= 練乳入りアイスコーヒー」の原型です。
主要産地を地域別に深掘り
ベトナムのコーヒー産地は 中部高原(Tây Nguyên、テイグエン) に集中。標高 500-1,500m の山岳地帯で、5 つの省にまたがります。
Đắk Lắk(ダクラク)州 - ロブスタの最大産地
中部高原の中心、ベトナムコーヒー生産の 約 30% を占める最大の州。首都 Buôn Ma Thuột(ブオンマトット) は「ベトナムコーヒーの首都」と呼ばれます。
- 栽培品種: ロブスタが圧倒的主流(95%+)
- 標高: 400-800m
- 特徴: 強い苦味、ボディの厚み、チョコレートのような深みのある風味
- 代表ブランド: Trung Nguyen(本社あり)、Phin Deli、Vĩnh Hiệp
- 年 1 回の祭り: Buôn Ma Thuột Coffee Festival(3月)、世界中のバイヤーが集結
ホーチミンから飛行機で約 1 時間。コーヒー好きなら一度は訪問する価値ありの聖地です。
Lâm Đồng(ラムドン)州 - アラビカの本拠地
ダラット(Đà Lạt)を擁する、ベトナム唯一の本格アラビカ産地。Cầu Đất(カウダット)地区 が特に有名で、標高 1,500m 級の山岳地帯でアラビカが栽培されてます。
- 栽培品種: アラビカ(Bourbon、Typica、Catimor、Caturra 等)
- 標高: 1,200-1,600m
- 特徴: フルーティーな酸味、フローラルなアロマ、シルキーな後味
- 代表ブランド: Shin Coffee(Cầu Đất 自社農園)、K'Ho Coffee、La Viet
- アクセス: ダラットから車で 40-60 分、訪問可能な農園も多数
ベトナム産アラビカを試すなら、まず Cầu Đất 産 を探すのが第一歩。専門店のメニューには産地名で書かれてることが多いです。
Gia Lai(ザライ)州 - ロブスタ第 2 の産地
Đắk Lắk の北隣。生産規模は 2 番手だが品質意識の高い農家が増えており、Fine Robusta(高品質ロブスタ) の生産にも力を入れてます。
- 栽培品種: ロブスタ主流
- 標高: 700-1,000m
- 特徴: ナッツ系のロースト香、バランス型の苦味
- 近年動向: Specialty Robusta の評価が上がっており、欧州バイヤーが熱視線
Đắk Nông(ダクノン)州 - 新興産地
Đắk Lắk の南側、2004 年に分離独立した州。中規模生産だが、有機栽培・サステナブル農法の取り組みが進んでます。
- 栽培品種: ロブスタ + 一部アラビカ
- 特徴: 有機認証取得農家が増加中、ヨーロッパ向け輸出に強い
Kon Tum(コントゥム)州 - 高地アラビカの隠れ場
中部高原最北端、標高が高くアラビカ栽培に適した地区もあります。Đắk Glei(ダクグレイ) や Tu Mơ Rông(トゥムロン) が高地アラビカ産地として浮上中。
- 栽培品種: ロブスタ主流 + 高地でアラビカ
- 特徴: アラビカは生産量少ないがマイクロロットとして専門店で扱われることあり
Sơn La(ソンラ)州 - 北部の希少アラビカ
北西部の山岳地帯、Lâm Đồng とは別系統のアラビカ産地。「北のアラビカ」 と呼ばれ、低温・霧の多い気候が独特の風味を生みます。
- 栽培品種: アラビカ中心
- 標高: 1,000-1,500m
- 特徴: 軽やかな酸味、紅茶のようなアフター、繊細な香り
- 代表ブランド: Shin Heritage の Sơn La シングルオリジン
広治省(Quảng Trị)Khe Sanh - 戦地に咲いたアラビカ
ベトナム戦争の激戦地として知られる Khe Sanh(ケサン) は、現在アラビカ産地として再生中。Shin Coffee と地元 NGO の協働で品質向上が進んでます。
- 栽培品種: アラビカ(Catimor 中心)
- 標高: 600-900m
- 特徴: 軽めのボディ、シトラス・チョコレート系のフレーバー
- 物語性: 戦地復興×コーヒー、というストーリーで欧州市場で評価高
ロブスタ vs アラビカ - ベトナムでの位置づけ
世界のコーヒー消費は アラビカ 60% / ロブスタ 40% が大まかな目安。一方ベトナム国内では ロブスタ 95% の世界。これがコーヒー文化の差を生んでます。
風味の違い
| 項目 | ロブスタ | アラビカ |
|---|---|---|
| カフェイン量 | 2.2-2.7% | 1.2-1.5% |
| 苦味 | 強い、ゴム・木質系 | 穏やか |
| 酸味 | 弱い | 強い、フルーティー |
| 甘み | チョコレート系の重さ | 蜂蜜・果実系の繊細さ |
| ボディ | 重厚、クレマ豊富 | 軽やか |
| 栽培難易度 | 易(病害虫に強い) | 難(高地・湿度管理必要) |
| 価格 | 安い | 高い(2-3 倍) |
ベトナム伝統 Phin の設計思想
ベトナム式 Phin(フィン)コーヒーは ロブスタ深煎り + 練乳 + 氷 が標準。なぜロブスタかというと:
- 強い苦味 → 練乳の甘さで中和、コントラストで味が立つ
- 多めのカフェイン → 朝の覚醒に最適、夕方の疲労取りにも
- 濃いボディ → 氷で薄まっても風味が残る
- 安価 → 屋台 15-25K VND、チェーン 30-50K VND で出せる
つまり Phin はロブスタ前提の最適化 がされており、アラビカで作ると物足りなく感じやすい。アラビカ豆派は Phin より Pour Over や Espresso を選ぶ のが正解です。
アラビカ豆派の在住者の選択肢
ホーチミンで毎日アラビカを飲みたい場合の現実解:
- 専門店で豆購入 → 自宅で Pour Over(推奨)
- スペシャルティカフェで Pour Over → 1杯 80-150K VND、毎日はキツい
- 日本から豆持ち込み → 250-400g × 2-3 種をスーツケースに(僕の運用)
- オンライン購入 → Shin Coffee 公式、The Workshop 公式、Bosgaurus 公式から配送
僕は (1) と (3) のハイブリッドで、ベトナム滞在中はベトナム産アラビカも試しつつ、日本豆もキープしてます。
焙煎度 - ベトナム特有の「強い焙煎」文化
ベトナム伝統の焙煎は フレンチロースト以上の深煎り が基本。さらに伝統的には コーヒー豆にバター・塩・砂糖・カカオ・米焼酎 を加えて焙煎する独特の手法もあり、これが「ベトナム式の甘くて重い味」の源泉。
焙煎度の段階
| 段階 | 英語 | ベトナム流 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 浅煎り | Light Roast | 稀(スペシャルティ専門店のみ) | 酸味・フルーティー |
| 中煎り | Medium Roast | 専門店メイン | バランス型 |
| 中深煎り | Medium-Dark | チェーン店標準 | 苦味と甘みの中間 |
| 深煎り | Dark Roast | 伝統 Phin 用 | 強い苦味・ボディ |
| 極深煎り | Italian / French Roast | 一部の伝統店 | チャーコール風味 |
バター・砂糖添加焙煎の話
伝統的なベトナム式焙煎では 生豆に少量のバターや砂糖を加えて煎る ことで、独特のテリ・甘香ばしさを出します。ただし、これは「コーヒー以外の添加物が入る」ことを意味するので、スペシャルティ系では避けられる手法。
近年は 「純粋焙煎(無添加)」を売りにする 個人焙煎所が増えてます。豆そのものの個性を出したい流れですね。
抽出方法 - Phin から Pour Over まで
Phin(フィン)- ベトナム伝統
アルミ製の小型フィルター。豆 20-25g に対し熱湯 50-100ml を注ぎ、ゆっくり 4-5 分かけて滴下させる方式。
- 適した豆: ロブスタ深煎り
- 抽出時間: 4-5 分
- 特徴: 濃厚、ボディ厚、伝統的
- おすすめの飲み方: 練乳 + 氷で Cà Phê Sữa Đá
Pour Over(プアオーバー)- スペシャルティ系の主流
V60、Kalita Wave、Origami などの円錐ドリッパーで抽出。豆の個性を最も引き出す方法。
- 適した豆: アラビカ浅煎り〜中煎り
- 抽出時間: 2.5-3.5 分
- 特徴: クリーン、フルーティー、繊細
- 専門店: The Workshop、Shin Heritage、Bosgaurus、43 Factory
Espresso(エスプレッソ)- スペシャルティ + チェーン両方
専門店ではシングルオリジンエスプレッソ、チェーンではアメリカーノやラテのベース。
- 適した豆: 中深煎りのブレンド or シングルオリジン
- 抽出時間: 25-30 秒
- 特徴: 濃縮、クレマ、応用範囲広い
Cold Brew(コールドブリュー)- 暑いホーチミンの救世主
豆を冷水で 12-18 時間抽出。氷で薄まらず、雑味少なく飲みやすい。
- 適した豆: 中煎り〜中深煎り
- 抽出時間: 12-18 時間(仕込み)
- 特徴: スムース、後味すっきり、夏向け
- 提供店: 大手スペシャルティ系全般、一部チェーンも
French Press(フレンチプレス)- ホームユース向き
家でカジュアルに飲むなら最も簡単。粗挽きの豆に熱湯を注いで 4 分待つだけ。
- 適した豆: 中煎り中心、何でも合う
- 抽出時間: 4 分
- 特徴: 油分残り、ボディ厚、後片付け楽
Aeropress(エアロプレス)- 旅行・出張向き
携帯性抜群、ホーチミン在住の出張族に人気。
- 適した豆: 中煎り
- 抽出時間: 1-2 分
- 特徴: 軽量、洗いやすい、安定した抽出
専門焙煎所と豆の購入先
ホーチミン市内で焙煎・豆購入が可能な店舗を整理します。
Shin Heritage Saigon(シン・ヘリテージ)
ベトナム最高峰のスペシャルティブランド。Cầu Đất 自社農園 + 全国の優良農家との直接取引。
Shin Heritage Saigon
豆ラインナップ: Cầu Đất Arabica、Khe Sanh Arabica、Sơn La Arabica、Fine Robusta。Honey Process・Natural Process あり。
- おすすめ豆: Cầu Đất Honey(フルーティー)、Khe Sanh Natural(チョコレート系)
- オンライン購入: shin-coffee.com
- 挽き方指定可: Phin / Pour Over / Espresso / French Press
The Workshop Coffee(ザ・ワークショップ)
店内焙煎機あり、焙煎見学可。焙煎日付印字 で新鮮さが分かりやすい。
The Workshop Coffee(焙煎所兼カフェ)
豆ラインナップ: ベトナム産アラビカ各種、エチオピア・ケニアなどの海外豆もあり。
- おすすめ豆: Cầu Đất Bourbon、エチオピア Yirgacheffe(海外豆)
- オンライン購入: theworkshopcoffee.com
- 特徴: 焙煎技術への信頼度高、新鮮さ重視
Bosgaurus Coffee Roasters(ボスガウルス)
2 区拠点、焙煎機がガラス越しに見える設計。エスプレッソ系の調整に強み。
Bosgaurus Coffee Roasters
豆ラインナップ: ベトナム産マイクロロット、ブラジル・コロンビア・グアテマラ等の中南米豆も。
- おすすめ豆: Da Lat Maragogype、Brazil Cerrado
- オンライン購入: bosgauruscoffee.com
- 特徴: 2区在住者に人気、エスプレッソ用ブレンドも良い
43 Factory Coffee Roaster(フォーティスリー)
ダナン発、Direct Trade 推進。産地情報を豆ごとに公開 する透明性が魅力。
43 Factory Coffee Roaster Saigon
豆ラインナップ: ベトナム産アラビカ + アフリカ・中南米のスペシャルティ豆。
- おすすめ豆: K'Ho Ethnic(ダラット少数民族農家)、エチオピア Sidamo
- オンライン購入: 43factory.coffee
- 特徴: 産地・生産者情報を最も詳しく公開
Saigon Coffee Roastery(サイゴン・コーヒー・ロースタリー)
カフェアパートメント内の小規模焙煎店。価格はスペシャルティ系の中では手頃。
Saigon Coffee Roastery
豆ラインナップ: ベトナム産アラビカ + ロブスタブレンド、海外豆少量。
お土産用コーヒーの選び方
「ベトナム土産でコーヒー買いたい」という相談はめちゃくちゃ受けるので、用途別に整理します。
1. バラまき用(職場・友人)
Trung Nguyen G7(インスタント)
- 価格: 500g(30 スティック)約 100K VND
- 特徴: 個包装、軽い、保存きく
- 入手先: スーパー全般(Vinmart、Big C、Co.opMart)、空港
- ⚠️ 注意: 海外ロブスタブレンド多め、ガチ層向けではない
2. 本格派ベトナムコーヒー好き
Trung Nguyen Creative シリーズ 1-8
- 価格: 250g 130-280K VND
- 特徴: 番号大きいほど高級、Creative 8 はジャコウネコ風味
- 入手先: Trung Nguyen Legend 店舗、Tan Son Nhat 空港
- おすすめ: Creative 3(バランス型)、Creative 5(深煎り)
3. スペシャルティガチ勢向け
Shin Heritage / The Workshop / Bosgaurus / 43 Factory のシングルオリジン豆
- 価格: 250g 200-450K VND
- 特徴: 焙煎日付印字、Pour Over 向け
- 入手先: 各専門店、オンライン
- おすすめ: Shin Heritage の Cầu Đất Honey、The Workshop の Cầu Đất Bourbon
4. 珍しさ・話題性
Marou Chocolate(実はコーヒーも扱う)
- 価格: 200g 約 350K VND
- 特徴: チョコレートで有名なフランス系ベトナムブランド、副業でコーヒー豆扱い
- 入手先: Marou Faiseurs de Chocolat(D1 旗艦店)
- おすすめ: ベトナム×フランスのストーリー性で説明しやすい
5. ジャコウネコ(要注意)
Trung Nguyen Weasel Coffee(カフェチョン)
- 価格: 250g 200-500K VND(本物 Kopi Luwak は数千ドル / kg)
- 特徴: 大半は「Weasel 風味付け」、本物の Wild Civet 由来は極めて希少
- ⚠️ 動物愛護の議論、養殖ネコの飼育環境問題
- 在住者見解: 話のネタ用と割り切るのが正解、自分用には買わない人が多い
どこで買う?購入先まとめ
スーパーマーケット(インスタント・大衆ブランド)
- Vinmart / WinMart: G7、Trung Nguyen 通常品、Highlands 豆も
- Big C / Tops Market: 同上 + ローカル小規模ブランド
- Co.opMart: ローカル豆豊富
- Annam Gourmet: 高級系、Shin Coffee や輸入豆も
- Ministop / Family Mart: G7 のみ、緊急用
専門焙煎店(スペシャルティ豆)
→ 上記 Shin / The Workshop / Bosgaurus / 43 Factory / Saigon Coffee Roastery
オンライン
- Tiki.vn: Trung Nguyen 公式ストアあり、価格安定
- Shopee / Lazada: 偽物リスクあり、Official Store タグ必須
- 各専門店公式サイト: 一番安心、配送 1-3 日
空港店舗(出発時の最後の砦)
- Tan Son Nhat 国際線出発ロビー: Trung Nguyen Legend、Phin Deli、Saigon Coffee 等
- 価格: 市内より 10-30% 高め
- 品揃え: 観光客向けセレクション中心、ガチ豆は少ない
豆の保存と新鮮さ
賞味期限と新鮮さの目安
- 焙煎後 2-4 週間: 最も美味しい黄金期
- 焙煎後 1-2 ヶ月: まだ十分美味しい
- 焙煎後 3-6 ヶ月: 風味が落ちる、ガス抜けてる
- 焙煎後 6 ヶ月以上: 推奨されない
スペシャルティ系は焙煎日付を袋に印字してるので、購入時に確認。スーパーで売ってる安価な豆は焙煎日付が不明なことも多く、新鮮さは期待しにくいです。
保存方法
- 密閉容器(光・湿気・酸素を遮断)
- 常温保管(冷蔵庫はおすすめしない、結露で湿気る)
- 直射日光厳禁
- 挽いた豆は 1-2 週間以内に使い切る
ホーチミンは高温多湿なので、密閉性高い容器 + 防湿剤 で保管するとベスト。
自宅でベトナムコーヒーを楽しむ
必要な道具
最低限セット:
- Phin(フィン)フィルター: 50-150K VND、スーパー or 道具店
- 練乳: Ông Thọ ブランド(緑缶)が定番、20-30K VND
- コーヒー豆: 中深煎り〜深煎りのロブスタ、200-400K VND/250g
- 熱湯ポット: 普通のお湯沸かしでOK
ステップアップセット:
- Pour Over ドリッパー(V60、Hario 等): 200-500K VND
- 電気ケトル(温度調整可): 700K-1.5M VND
- 手動グラインダー(Hario Skerton、Comandante 等): 500K-3M VND
- スケール: 100-300K VND
自宅 Phin の淹れ方
- Phin フィルターに豆を 15-20g 入れる(粗挽き〜中挽き)
- 軽く押さえる(押し過ぎ厳禁、抽出が止まる)
- 熱湯 50ml で 30 秒「蒸らし」
- 残り 50-100ml を注ぐ
- 4-5 分かけて滴下、グラスに練乳 30ml を入れて受ける
- 完成後よくかき混ぜ、氷を加えて完成
コーヒー注文・購入時のベトナム語フレーズ
| ベトナム語 | カタカナ | 日本語 |
|---|---|---|
| Tôi muốn mua cà phê hạt | トイ ムオン ムア カフェ ハッ | コーヒー豆を買いたいです |
| Có Arabica không? | コー アラビカ コン | アラビカありますか? |
| Có loại nào mới rang không? | コー ロアイ ナオ モイ ザン コン | 新しく焙煎されたものはありますか? |
| Tôi muốn xay vừa | トイ ムオン サイ ヴア | 中挽きでお願いします |
| Xay cho Pour Over | サイ チョー プアオーバー | プアオーバー用に挽いてください |
| Có thể thử không? | コー テー トゥー コン | 試飲できますか? |
| Cái này bao nhiêu? | カイ ナイ バオ ニュー | これいくらですか? |
| Cho tôi 250 gram | チョー トイ ハイチャム ナムムオイ ガラム | 250 グラムください |
| Rang khi nào? | ザン キー ナオ | いつ焙煎されましたか? |
| Đóng gói được không? | ドン ゴイ ドゥオック コン | 包装してもらえますか? |
💡 豆購入のコツ: 「Rang khi nào?(ザン キー ナオ)= いつ焙煎しましたか?」と聞くだけで、店員の本気度と店の品質管理が分かります。1 ヶ月以内なら合格、3 ヶ月以上前なら別の店を検討。
利用時の注意点
訪問前の店舗確認
スペシャルティ焙煎店は SNS が主な情報源。Google Maps だけ見て行くと営業時間が古い場合があるので、Facebook / Instagram も併せて確認を。
💡 ホテル経由で電話確認するコツ
ベトナム語電話が不安なら、宿泊ホテルフロントに頼むのが速い。
"Could you call this coffee roastery to confirm opening hours and bean availability?" (このコーヒー焙煎所に営業時間と豆の在庫を確認してもらえますか?)
店名・住所・確認したい内容(豆の在庫、特定のロットの有無)をメモして渡すと安心。
Tet(旧正月)期の休業
ベトナム旧正月(1月下旬〜2月上旬)は焙煎所の多くが 5-10 日休業。豆の在庫補充も遅れがちなので、Tet 前に買っておく のが在住者の知恵。
偽物リスクと正規ルート
オンライン(Shopee / Lazada)で Trung Nguyen 偽物 が出回ってます。Official Store タグ、レビュー 1,000+、価格が極端に安くないことを確認。専門焙煎店のオンラインショップは公式サイト経由が最も安全です。
よくある質問
Q. ホーチミン在住、毎日のコーヒー予算はどれくらいが現実的? A. 自宅でドリップ前提なら、250g 豆を月 1-2 袋で 月 400-800K VND(約 2,500-5,000 円)。専門店通いなら 1 杯 80-150K VND × 月 20 杯で 1.6-3M VND。在住者の多くは「平日自宅・週末カフェ」のハイブリッド運用で月 1-1.5M VND あたりが標準です。
Q. ベトナム産アラビカで一番おすすめの産地は? A. Cầu Đất(Lâm Đồng 州) が無難。標高 1,500m、Bourbon・Typica・Catimor の良質ロット多数。次点で Khe Sanh(広治省)、ストーリー性込みなら一度試す価値。Sơn La(北部)は繊細な紅茶系フレーバーで、好みが分かれます。最初は Shin Heritage の「Cầu Đất Honey Process」あたりで産地の方向性を確認するのが良いです。
Q. ロブスタは本当に不味いんですか? A. Fine Robusta(高品質ロブスタ) の存在は知っておくべき。Specialty Coffee Association が定めた基準をクリアした上質ロブスタは、フルーティーさやチョコレート系の甘みが出ます。Shin Coffee や 43 Factory の Fine Robusta は「ロブスタの認識が変わる」と評判。安いロブスタとは別物として体験する価値あり。
Q. ハンドドリップ用の道具はどこで揃いますか? A. The Workshop、Shin Heritage、Bosgaurus の店内ショップ で V60・Origami・スケール・サーバー一式が買えます。Hario 製品は Annam Gourmet や Big C のキッチン用品コーナーでも見つかることあり。本格派はオンライン(公式 Hario、Comandante 等)の海外発送が確実。
Q. ベトナムから日本にコーヒー豆を持ち帰る時の注意点は? A. 機内持ち込み・預け入れ両方 OK、税関での申告も不要(個人消費範囲内、5kg 以内目安)。ただし 真空パック or 密閉袋を二重 にしないと、機内の気圧変化で袋が破裂することがあります。経験者談として、専門店で買った焙煎済み豆は問題ないが、未焙煎の生豆は植物検疫の対象になるので避けるべき。
Q. ベトナムで生豆(グリーンビーン)は買えますか? A. 個人向けの小売はほぼないです。卸業者経由なら可能ですが、最低ロット 10-50kg。自家焙煎したい在住者は数人で共同購入したり、Buôn Ma Thuột の Coffee Festival で買い付けたりしてます。手軽さなら焙煎済み豆を毎週フレッシュで買う方が現実的。
関連記事
- ベトナムコーヒー入門ガイド - 種類・注文方法・基本知識
- ホーチミンのカフェ|チェーン店と個人店 - 店舗一覧と比較
- ホーチミンカフェ巡りガイド|在住者厳選10選 - 名店厳選版
- ホーチミンの朝食スポット - 朝食×コーヒー
- ホーチミンで暇つぶし、どう過ごす? - カフェ巡りという暇つぶし
- ベトナム土産・お土産ガイド - お土産選びの全体像
- ホーチミンの日系食材店ガイド - 日本食材も併せて
- ホーチミンのキャッシュレス決済ガイド - 専門店の決済手段
ベトナムコーヒーは「Phin で飲む練乳入り」だけじゃなく、産地・豆種・焙煎度を選び始めると一気に世界が広がります。アラビカ豆派の在住者でも、ベトナム産アラビカや Fine Robusta はちゃんと選択肢になる。次に専門店を訪れるときは、ぜひ「Rang khi nào?(いつ焙煎しましたか?)」の一言から始めてみるのもアリだっぺ🌸